マニュアルシート調節
ユーザーに最大限の快適性と安全性を提供するには、電気シートに複数の調節軸が基本的に必須となります。一般的なシートの前後位置や高さ、背もたれの角度、ヘッドレストの高さの調節に加えて、シートの角度や長さ、背もたれの幅、背もたれ上部の角度、さらにはフットレストの電気的調節も可能です。シートは、従来型のスイッチ、または最新のヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)を操作して、希望の位置に動かすことができます。
メモリシート調節
特別に設計されたポジショニングロジックにより、ユーザーが設定したシート位置を保存し、後でもう一度その位置を再現することが可能です。本ロジックは、該当するセンサーによって電気的に、またはSLP(Sensorless Positioning)としてアルゴリズム的に実装できます。シンプルな位置保存に加えて、キーメモリーへの保存も可能です。この場合、ドライバーのシート位置が保存され、その後リモートキーによって車両のロックが解除されたり、ドアが開けられた場合に、自動的にその保存位置が設定されます。車内スペースが限られているクーペ向けに、楽な乗り降りを可能にするための特別な機能として、フロントシートを一時的に移動させ、ユーザーのためのスペースを確保することが可能です。本機能に関して、通常はシートの前後位置の調節用に高速モーターが搭載されます。自動シート調節時にも安全性を確保するために、コンチネンタルは主要調節軸用の挟み込み防止機能を提供します。この機能により、障害物が検出されると自動シート調整は自動的に停止して反転動作します。